主要支川の動植物
巴川水系には17本の支川があり、主な支川は長尾川と大沢川です。(支川名などは『川の紹介』基本情報の”河川ごとの紹介”ををご覧下さい。)
長尾川
長尾川の下流部は水の少ない時期には、地下に潜って水が流れる瀬切れが発生し、川の底に植物はほとんど見られません。
上流の山とつながっている部分には、ケヤキ・エノキといった渓流沿いに繁茂する森林が生育しています。そのため、瀬や淵が交互にあらわれます。
魚類では淵から平瀬に生息するカワヨシノボリ、淵に住み川の底に産卵するアマゴやタカハヤがみられます。放流されたアユも、大きな石に付着する藻類を食べて生息しています。
鳥類ではイワツバメが渓流に架かる橋の下などに巣をつくり、渓流の滝裏などに巣をつくるカワガラスも生息しています。中流部では溯上したアユや、シマヨシノボリ、オイカワ、アブラハヤなども見られます。
大沢川
大沢川はコンクリートで固められた区間が長いのですが、上流部は流れの速い渓流があり、下流部は緩やかな流れといった異なる景色が見られます。
魚類では、早瀬を好むシマヨシノボリ、平瀬から淵に生息するオイカワ、緩流環境を好むモツゴなどが見られます。
また、水際の植物は少ないのですが、約30年前、河川沿いにソメイヨシノが植栽されました。開花の時期になると周辺住民が集まるなど、人々から親しまれています。
その他の支川
吉田川や山原川などの支川では、コンクリート護岸が長く続いたり、落差工、砂防堰堤、床固工、頭首工などによって、上流する魚や回遊性の魚の移動を阻害しています。
そのため、これらの支川では自然環境を良好にする対策が求められています。