大井川水系

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中流の地形

中流七曲りブロックは、大井川上流部の急峻な地形の赤石山脈と下流部の比較的平坦な大井川平野(志太平野)の中間部に位置している。
中流七曲りブロックの地形は、隆起作用と下刻作用(河床を掘り下げる作用)などの影響による笹間渡付近の「鵜山の七曲り」に代表される穿入蛇行※1 が特徴的となっている。また、寸又峡などの上流域では、隆起の著しい山地と流水による侵食の激しい河川との結合の結果、V字型の急峻な渓谷地形が形成され、自然の造形美が良好な景観を創出している。
大井川沿いの地形は侵食による河岸段丘が顕著であるが、大間や渡島などの一部の地区では、大井川の蛇行による侵食力が曲流を切断したのちの旧流路上に形成される環流丘陵※2 も見られる。
※1 穿入蛇行:隆起ないし侵食面の低下のため、曲流していた川が下方侵食を復活し、曲流を保ちながら河床を基盤岩中に深く掘り込んで生じる。
※2 環流丘陵:現在流れている河川の流路と、かつて流れていた河川の流路に囲まれて形成される。

 大井川水系中流七曲りブロックの地形図
大井川水系中流七曲りブロックの地形図(出典:大井川水系中流七曲りブロック河川整備計画)

下流の地形

下流ブロックは大井川扇状地の扇頂付近より下流部にあたり、上流域は標高500~800m級の急峻な山地が占め、崩壊地が認められる「志太・春野山地」にあたり、礫岩や砂岩、泥岩などの互層が分布する土砂生産が盛んな特徴を有している。その下流側には、大井川の氾濫によって運ばれた土砂により発達した「大井川平野」や、大井川平野がその後の地殻変動によって隆起した「牧の原台地」が広がっている。
上流域の志太・春野山地は、八高山(832m)、経塚山(670m)、千葉山(496m)など、標高500~800m近い高さの急峻な山地で、川の両岸に狭い段丘面が見られる。
下流域の大井川平野(扇状地)は、横岡付近を頂点として東にラッパ状に広がる平野で、扇状地全体にわたって厚い砂礫層が堆積して硬質地盤を形づくっている。

 下流ブロックの地形
下流ブロックの地形