庵原川水系

庵原川,山切川

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基本情報

水系名

庵原川水系(いはらがわすいけい)

河川ごとの紹介

庵原川(いはらがわ)
[延長]6,700m
[起点]ホウノツ沢合流点
[終点]海に至る

山切川(やまきりがわ)
[延長]5,200m
[起点]戸倉川合流点
[終点]庵原川への合流点

庵原川(庵原橋付近)の写真庵原川(庵原橋付近)

庵原川(横砂西町階段護岸)の写真庵原川(横砂西町階段護岸)

庵原川流域図
庵原川流域図の画像

庵原川水系流域図.pdf/3.46MB/

河川及び流域の概要

庵原川は、静岡市清水区伊佐布の高山(標高836m)に源を発し、途中、支川の山切川と合流して南東方向に流下し、袖師埠頭わきで清水港に注ぐ、流域面積約21.9平km2、幹川流路延長6.7kmの二級河川である。
流域の地形は、上流域の庵原山地と下流域の清水平野からなり、上流域は起伏量600m以上の大起伏山地と起伏量200m〜400mの小起伏山地に分類され、下流域は扇状地性低地に分類される。庵原川は、上流部の丘陵地区間は河川勾配が1/50以上、下流部の平地区間は河川勾配が1/100〜1/300程度と比較的勾配が急な河川である。なお、支川の山切川合流後は築堤河川となっている。
流域の地質は、上流域の庵原山地は古第三期に形成されたもので、基本的な地層は竜爪層群、静岡層群、和田島層群、清見寺層群、小河内層群により成り立っている。下流域の清水平野は海退や隆起によって形成されたもので、古くは海岸線が清水平野の奥まで入っていたと考えられている。
流域の気候は、夏季は高温多湿、冬季は温暖少雨の表日本式気候(太平洋型気候区)に属している。年平均気温は16.3℃と温暖である。流域近傍の清水気象観測所(静岡市清水区興津中町)における年平均降水量は約2,370mmと、全国平均の1,609mmと比較して多くなっており、梅雨時期及び台風襲来時期の6〜9月は降水量が多く、冬季の12月と1月は少ない。
流域の土地利用の変遷を見ると、高度成長期の始まりの年代(S31)から、安定成長期の始まりの年代(S50)、現在(H23)にかけて、市街地、畑が増加し、水田、山林は減少している。現在の土地利用は、山地が約73%を占め、畑が約12%、市街地が約15%であるが、流域内には全国に3箇所しかない日本サッカー協会公認のトレーニング施設である清水ナショナルトレーニングセンターがあることや、新東名高速道路関連のジャンクションやインターチェンジが3箇所(清水JCT、清水いはらIC、新清水JCT)整備され、平成24年4月14日に供用開始されたことから、今後更なる市街化の進展が予想される地域でもある。
この地域では、明治から大正時代にかけて、どくえ(油桐)、三叉・楮(和紙の原料)の栽培から茶樹、果樹(みかん)への作物転換に成功し、昭和時代には「いはらみかん」として全国にその名を広め、現在も山間部を中心にみかん等の樹園地として利用され、上流域の丘陵地には樹園地を対象とした基盤整備事業(県営畑地帯総合整備事業)が展開されてきた。一方、近年では、第一次産業就業人口の減少とともに経営耕地が減少傾向にあり、耕作放棄地の増加による山林の荒廃も懸念されるところである。
流域をとりまく交通網は、新東名高速道路が上流域の山地を横断し、東名高速道路、国道1号、JR東海道本線、JR東海道新幹線などの重要基幹交通網が、概ね市街地となっている下流域の平地部を横断している。河口部には、特定重要港湾の清水港が整備され、県内産業の国内外の貿易拠点として重要な役割を担っている。
流域内の人口は約19,000人となっており、庵原川流域が位置する旧清水市では昭和30年から平成22年までの55年間で人口減少、核家族化、少子高齢化の傾向が伺える。
庵原川流域が位置する庵原地区の歴史は古く、南面の丘陵地帯には縄文・弥生の時代からの遺跡が多く、駿河国が成立する大化の改新以前には「廬原国(五百原国)」の中心地があったといわれている。庵原地区には、三池平古墳、神明山古墳群などの遺跡のほか、東久佐奈岐神社、一乗寺など、地域の歴史や文化を伝える神社・仏閣などが多く存在する。

河川の整備の基本となるべき事項

1 基本高水並びにその河道への配分に関する事項

基本高水のピーク流量は、既往の洪水や河川の規模、流域内の資産・人口等を踏まえ、県内の他河川とのバランスを考慮し、年超過確率1/50規模の降雨による洪水を対象として、基準地点昭代橋において320m3/sとし、これを河道へ配分する。

基本高水のピーク流量等一覧表
河川名 基準地点 基本高水のピーク流量(m3/s) 河道への配分流量(m3/s)
庵原川 昭代橋 320 320

2 主要な地点における計画高水流量に関する事項

計画高水流量は、基準地点昭代橋において基本高水のピーク流量と同じ320m3/sとする。

 庵原川計画高水流量配分図

庵原川計画高水流量配分図(出典:庵原川水系河川整備基本方針)

3 主要な地点における計画高水位及び計画横断形に係る川幅に関する事項

主要な地点における計画高水位と計画横断形に係る概ねの川幅は、以下のとおりとする。

主要な地点における計画高水位、川幅一覧表
河川名 地点名

河口からの距離(km)

計画高水位 T.P(m) 川幅(m)
庵原川 河口 0.0 +3.9※1 -
昭代橋 1.5 +9.75 27
千日橋 1.9 +12.99 14
山切川 尾羽 0.5 +13.20 20

(注)T.P:東京湾中等潮位
※1:計画津波水位

4 主要な地点における流水の正常な機能を維持するため必要な流量に関する事項

庵原川水系における既得水利としては、主に農業用水として約187haに及ぶ農地のかんがいに利用されている。
流水の正常な機能を維持するため必要な流量に関しては、今後さらに、河川の流況等の把握に努め、流水の占用、動植物の生息、生育、繁殖地の状況、流水の清潔の保持、景観等の観点からの調査検討を踏まえて設定するものとする。

庵原川流域図
(出典:庵原川水系河川整備基本方針)

庵原川水系流域図.pdf/294KB/