土地利用
流域の土地利用の変遷を見ると、高度経済成長期の始まりの年代(S31)から、安定成長期の始まりの年代(S50)、現在(H30)にかけて下流部では市街地が増加し、畑、水田、山林は減少している。現在の土地利用は、山地が約86%を占め、畑が約8%、市街地が約6%であるが、周辺では新東名高速道路関連のジャンクションやインターチェンジが3箇所(清水JCT、清水いはらIC、新清水JCT)整備され、平成24年4月14日に供用開始されている。さらに令和2年には中部横断自動車道が全線開通予定など、今後周辺の土地利用の進展が予想される地域でもある。
また、この地域は、明治から大正時代にかけて、どくえ(油桐)、三叉・楮(和紙の原料)の栽培から茶樹、果樹(みかん)への作物転換に成功し、昭和には「いはらみかん」として全国にその名を広めている。現在も山間部を中心にみかん等の樹園地として利用され、上流域の丘陵地には樹園地を対象とした基盤整備事業(県営畑地帯総合整備事業)が展開されている。
河口部は、国際拠点港湾の「清水港」として整備されており、国内外の貿易拠点として重要な役割を担っている。
土地利用の変遷、現況土地利用状況、河口部の状況(出典:波多打川水系河川整備計画)