自然環境
波多打川流域は庵原山地のある生態系豊かな流域で、静岡県レッドデータブックや環境庁レッドリストに挙げられている貴重種を含め、
・哺乳類18種(ニホンリス、ムササビ、イタチ、タヌキ、ノウサギ、イノシシなど)
・両生類4種(モリアオガエル、カジカガエル、アマガエルなど)
・爬虫類7種(トカゲ、シロマダラ、ヤマカガシ、マムシなど)
・鳥類36種(サンコウチョウ、コサギ、コジュケイ、アオゲラ、キセキレイ、シジュウカラ、ホオジロなど)
・魚類42種(タカハヤ、シマドジョウ、アマゴ、アユカケ、カワアナゴ、シロウオ、ヒナハゼ、カワヨシノボリなど)
・甲殻・貝類12種(モクズガニ、テナガエビ、サワガニ、イシマキガイ、カワニナなど)
・昆虫類73種(ミルンヤンマ、ウスバキトンボ、ショウリョウバッタ、ミンミンゼミ、アオバハゴロモ、マメコガネ、クロウリハムシ、ヤマトシジミ、クロアゲハ、ヒメウラナミジャノメなど)
・植物31種(アラカシ、ヤブツバキ、ヤマザクラ、カラスウリ、テイカカズラ、ツルヨシなど)
多様な生物の生息が確認されています。
波多打川は、「由比のサクラエビに清水のシロウオと言われた東海道の名物」であるシロウオ(絶滅危惧IA類;CRに分類)が遡上・営巣し、産卵する、数少ない河川の1つで、平成22年3月~4月に実施したシロウオの遡上・営巣調査では、0.65km付近(人道橋付近)まで遡上・営巣が確認されています。
遡上する絶対数は興津川と比べると少ないのですが、河口閉塞の心配がない波多打川は、興津川で河口閉塞が生じた年には、年魚であるシロウオの生命線になると言われています。