下流域の動植物
下流域の河川には広い砂礫の河原が広がり、コゴメヤナギやアキグミ等からなる河畔林がみられ、カワラケツメイ、カワラハハコ、カワラヨモギ等の砂礫河原に生育する植物が広く生育しています。
砂礫河原に続く水辺にはコサギやアオサギ等のサギ類、イカルチドリやコチドリ等のチドリ類、セグロセキレイ等がみられ、コアジサシが中州で集団繁殖を行っています。
カワラバッタやカワラスズ等の砂礫地に特有の昆虫類が生息し、また、カワラケツメイを食草とするツマグロキチョウも生息しています。ワンドやたまりにはトノサマガエルやカジカガエルが生息します。
大井川河口部は、鳥類や魚類等の重要な生息場となっており、「まもりたい静岡県の野生生物 県版レッドデータブック2004」(平成16年3月企画・静岡県環境森林部自然保護室)では、“今守りたい大切な自然”に選定されています。河口部には砂州が形成されており、春にはコアジサシやアジサシ、シロチドリやコチドリ、ハマシギ、キアシシギ等のシギ類、アオサギ、コサギ等のサギ類、冬にはカルガモ、コガモ、オナガガモ等のカモ類等の他、ミサゴ、オオタカ等もみられます。
河口部はアユ等回遊魚やボラ等周辺性魚類の移動路となっており、河口付近から5kmまでの瀬がアユやアユカケの産卵場となっています。