馬込川水系

馬込川,芳川,御陣屋川,北裏川

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河川の利用

戦前の馬込川は、橋上から川底が見えるほどの透き通った清流の趣があり、夏季には水遊び、魚介類の採取が行われるなどの利用が行われていた。また、旧河道は比較的流量があり、勾配も緩やかであったことから、古代より明治期まで舟運水路としての利用も行われていたが、現在は、漁業権は設定されておらず、舟運も行われていない。
馬込川の水利使用については、昭和初期から天竜川を水源とする浜名用水幹線の整備が進められたことにより、天竜川の氾濫原を潤す農業用水としての利用がなされ、昭和30年代頃までは、馬込川本川上流部などにおいて農業用取水が盛んに行われていた。現在では、他の用水路網の整備が行われたことなどにより馬込川水系に設定されている水利権は許可水利2件、慣行水利1件である。
また、馬込川の河口閉塞による下流域の農地湛水被害の防止を目的に、天竜川から取水し馬込川に注水される掃流用水は、昭和23年に農地開発営団から農林省に事業が引き継がれ、農業者を最大の受益者とする水利使用として継続されてきた。馬込川の利用は浜松市の農業にとって重要な役割を果たしている。
河川空間の利用については、市街地における身近な開放的空間として堤防道路が散策やジョギング等に利用されているほか、上島緑地公園や、船越公園などの親水公園、支川の御陣屋川、芳川沿いに連なる桜並木などは、自然と触れ合える場や、日常の憩いの場として利用されている。