中部・過去の水害
近年、狩野川中部では床上浸水など多くの洪水被害が発生しています。その理由として、狩野川流域の中でも『中部はとくに浸水被害が集中する地域』ということが挙げられます。
昭和40年~平成16年の間には、85回も浸水被害が発生してしまいました。狩野川中流域は周囲を山に囲まれているため、周囲の山地から水が集まるのに加え、平地の地域では緩やかな勾配で洪水が流れにくく、浸水の起きやすい地形となっているからです。このような状況から、近年の浸水被害発生回数は、狩野川流域の他の地域と比べて格段に多くなっています。
洪水に対して川の断面積が小さい箇所で、浸水による被害が発生しました。
狩野川中部には、断面が小さい箇所で水が溢れて被害が発生している河川があります。
伊豆の国市にある戸沢川の中流部や、三島市と清水町にある境川などで、このような被害が発生しています。
急流河川の一部では、川岸が削られる被害が発生しました。
急流河川では流れが速いことから、洪水が川岸や川底を削り取る力が強くなります。この力が強すぎると、護岸が壊されたり、堤内地が削られるなどの被害が発生します。
大場川流域の三島市谷田地区では、平成10年8月に、川岸決壊が起こり、人家流出を含む大きな被害が発生しました。
合流先河川の水位が上昇したことで川の水が捌けなくなり、浸水による被害が発生しました。
狩野川中部には、狩野川や来光川など、広い川幅と高い堤防を持つ河川がいくつかあります。
洪水によりこれらの河川の水位が上昇すると、そこに注ぐ小河川では水が捌けなくなって溢れてしまう被害が発生します。
伊豆の国市にある洞川や戸沢川、宗光寺川などで、このような被害が発生しています。