地域との関わりの現状と課題
糸川は、最下流部において、地域住民や観光客が水辺に近づきやすいよう、河床に散策路が整備されている。熱海市の中心市街地を流下する区間では、修景護岸や遊歩道が整備されており、川沿いでは「糸川桜まつり」が催されるなど、地域のオープンスペースとしての役割を担っている。
また、地域住民の活動としては「熱海ブーゲンビリアの会」がまちづくりの一環としてブーゲンビリアの育成管理を行っており、川沿いに約40カ所で植樹している。流域住民アンケート調査結果では、回答者の半数以上がゴミ拾い等の河川愛護活動への参加を希望しており、住民の河川愛護に対する意識が高いことが伺える。
一方で、人工的な河川整備や、親水性の低さ等、河川利用に関して満足していない住民の割合が多いことから、関係機関や地域住民と一体となった河川利用環境の向上に引き続き取り組む必要がある。また、ゴミの投棄に関する不満も多く見られることから、今後は関係機関などと連携を図りながら、適切な維持管理の実施、河川利用マナー向上対策などを実施していく必要がある。
河床に整備された散策路(出典:糸川水系河川整備計画)
糸川桜まつりのイベントパンフレット
出典:熱海市観光協会(出典:糸川水系河川整備計画)
河川愛護活動等の参加についての住民意見(出典:糸川水系河川整備計画)
川の利用・環境についての住民意見(出典:糸川水系河川整備計画)