梅田川水系

梅田川,境川

河川整備計画の目標に関する事項

本河川整備計画は、現時点における流域及び河川の状況に基づいたものである。
ただし、今後の流域及び河川をとりまく社会環境の変化などに合わせて、適宜見直すものとする。

河川整備計画の対象区間

本河川整備計画の対象区間は下表に示すとおりとする。

河川整備計画の対象区間
河川名 区間 延長(km)
梅田川 0.0k~約14.4k(河口から二級河川上流端) 約14.4
 内張川 0.0k~約4.1k(梅田川合流点から二級河川上流端) 約4.1
 西の川 0.0k~約4.3k(梅田川合流点から二級河川上流端) 約4.3
 浜田川 0.0k~約3.7k(梅田川合流点から二級河川上流端) 約3.7
 坪口川 0.0k~約1.7k(梅田川合流点から二級河川上流端) 約1.7
 落合川 0.0k~約4.4k(梅田川合流点から二級河川上流端) 約4.4
 精進川 0.0k~約1.7k(梅田川合流点から二級河川上流端) 約1.7
 半尻川 約1.3k~約2.5k(梅田川接続点から二級河川上流端) 約1.2
 境川 0.0k~約4.7k(梅田川合流点から二級河川上流端) 約4.7

 河川整備計画対象区間図
河川整備計画対象区間図(出典:梅田川水系河川整備計画)

河川整備計画の対象期間

本河川整備計画の対象期間は、今後概ね30年間とする。

洪水、高潮及び地震・津波による災害の発生の防止又は軽減に関する目標

災害の発生の防止又は軽減に関しては、沿川地域を洪水や高潮等から守るために治水整備を実施する。
洪水対策については、河道改修により、梅田川(愛知県区間)は、年超過確率1/10の規模の降雨(毎年その規模を超える降雨が発生する確率が1/10)による洪水被害を防ぐことを目標とする。梅田川(静岡県区間)及び支川については、年超過確率1/5の規模の降雨(毎年その規模を超える降雨が発生する確率が1/5)による洪水を安全に流下させることを目標とする。
高潮対策については、近年の高潮被害を契機に一部見直した伊勢湾台風規模の高潮による被害を防止するため、高潮堤防の整備(計画高潮堤防高T.P. 4.20m)を実施する。
地震・津波対策については、施設計画上の津波(河口が位置する地域海岸における計津波の水位 T.P.3.1m)に対して、想定する沈下後の堤防高が所定の高さを有していることから、現在有している堤防の治水機能が適正に発揮できるように維持に努める。
また、本河川整備計画で河川工事の対象としない区間を含め、堤防や護岸等の河川管理施設の機能を継続して確保するため、巡視、点検、維持補修、機能改善、長寿命化等による計画的・効率的な維持管理を行い、常に良好な状態を維持する。さらに、必要に応じて施設管理の高度化、効率化を図っていく。
一方、目標とする治水安全度を超える規模、及び整備途上での施設能力を超える規模の洪水や高潮に対しては、浸水想定区域図等の作成や洪水ハザードマップ作成及び活用の支援、雨量等の情報提供を実施し、水防体制の強化を図り、関係機関や地域住民との連携に努め、想定される被害の軽減を図ることを目標とする。さらに、発生した被害に応じて必要な対策を講じる。
また、施設計画上の津波を上回る規模の津波に対しては、最大クラスの津波による津波浸水想定を踏まえてハード・ソフトの施策を組み合わせた「多重防御」による津波防災地域づくり等と一体となって減災を目指していく。

河川の適正な利用及び流水の正常な機能の維持に関する目標

浜道地点における平成9年(1997年)から平成20年(2008年)まで(欠測の多い平成12年を除く)の過去11年間の平均低水流量は1.28m3/s、平均渇水流量は0.99m3/sである。
河川の適正な利用及び流水の正常な機能の維持に関しては、今後も流況等の把握に努めるとともに、関係機関と連携し、動植物の生息・生育・繁殖環境、親水や景観等の河川環境に配慮した流水の正常な機能の維持に努める。

河川環境の整備と保全に関する目標

河川環境の整備と保全に関しては、現在、水辺空間が地域住民の憩いの場となっていることを踏まえ、治水・利水と調和した河川環境の整備と保全を行い、関係機関や地元団体等と連携した川づくりを推進する。

【動植物の良好な生息・生育・繁殖環境の保全・再生】

動植物の良好な生息・生育・繁殖環境の保全・再生については、重要種や在来種を保全しつつ、多様な動植物の生息・生育・繁殖環境及び生態系ネットワークを形成するため、関係機関と連携し、以下のような多自然川づくりを行う。
・水際の多様化
・水際植生や堤防植生の保全・再生
・瀬・淵の維持・形成
・落差工等の段差解消、緩和や魚道の設置
・ヒガタアシなどの外来種の監視、必要に応じた対策  など
また、必要に応じてモニタリングを実施し、改善に努める。

【川とふれあえる場の維持・形成】

川とふれあえる場の維持・形成については、地域住民が日常的に川に親しみ、ふれあい活動の場とするため、利用状況や要望等を踏まえ、関係機関や地元団体等と連携し、親水空間の維持・形成に努める。

【良好な景観の維持・形成】

良好な景観の維持・形成については、流域の田園風景や東海道の二川宿に代表される歴史的な街並みの景観等、周辺環境と調和した水辺の景観の維持・形成に努めるとともに、河岸の桜並木の保全に努める。

【水質の改善】

水質の改善については、河川の利用状況、水利用状況、動植物の生息・生育・繁殖環境等を考慮し、関係機関と連携を図り、良好な水質となるよう改善に努める。