基本情報
水系名
東沢川水系(とうざわがわすいけい)
河川ごとの紹介
東沢川(とうざわがわ)
[延長]500m
[起点]静岡県榛原郡相良町地頭方字長木1273番地先の東沢谷橋(静岡県牧之原市地頭方字長木1273番地先の東沢谷橋)
[終点]海に至る
河川及び流域の概要
東沢川は、その源を牧之原市地頭方に発し駿河湾に注ぐ、流域面積約1.6km2、幹川流路延長0.5kmの二級河川である。
流域の地形は、源流付近に標高40m前後の牧之原台地の南端に位置し、中流の一部には河川の浸食・堆積作用により谷底平野が形成されている。また、河口部は、浜堤の上に汀線の砂が吹き上げられて成長した旧砂丘が海岸線に平行して長く続いている。
流域の地質は、沿岸の沖積平野と牧之原台地の礫層、その周辺の相良層群と呼ばれる砂泥礫の互層で構成されている。また、比木、大江向斜などの地質構造が見られる。
現況の土地利用は宅地が約7%であり、その他、畑・荒地が約31%、水田が約3%、山地が約59%となっているが、今後の交通網の整備に伴い、市街化の進展が予想される。
流域の気候・気象は、静岡県の大部分の地域と同様に温暖で、夏湿潤、冬乾燥の表日本気候を示している。流域の年平均気温の平年値(御前崎測候所1961年~2013年)は約16℃であり、平均年降水量は約2,000mmである。
流域の人口は、牧之原市のうち東沢川流域が含まれる旧相良町では、戦後間もない昭和20年代には約3万人であったが、昭和50年頃には約25,000人まで減少した。その後、平成7年頃までに約27,000人まで増加したが、平成11年頃を境に、近年は減少傾向である。
産業・観光については、東沢川流域がある牧之原市は日本有数のお茶の産地であり、市内には約2,590ha(平成17年時点)の茶園が広がっている。お茶以外の農産物としては、山の斜面ではみかん、平地ではメロン、イチゴ、海岸ではスイカなどの果物栽培が盛んである。
また、漁業としては、河口部の海岸通りにおいて、地元で「かじめ」と呼ばれる海藻の「さがらめ」は特産物として有名である。
流域をとりまく交通網は、国道150号が海岸線を通り、生活、産業、観光等、幅広く利用されている。また、広域の自転車道として、「太平洋サイクリングロード」が国道150号に併行して海岸線に通っている。
河川の整備の基本となるべき事項
1.基本高水並びにその河道への配分に関する事項
基本高水のピーク流量は、既往の洪水や河川の規模、流域内の資産・人口等を踏まえ、県内の他河川とのバランスを考慮し、概ね30年に1回発生すると想定される降雨による洪水を対象として、基準地点地頭方(0.2km)において25m3/sとし、これを河道へ配分する。
河川名 | 基準地点 | 基本高水のピーク流量(m3/s) | 河道への配分流量(m3/s) |
東沢川 | 地頭方 | 25 | 25 |
2.主要な地点における計画高水流量に関する事項
計画高水流量は、基準地点地頭方(0.2km)及び主要地点河口(0.0km)において、基本高水のピーク流量と同じ25m3/sとする。
計画高水流量配分図(出典:東沢川水系河川整備基本方針)
3.主要な地点における計画高水位及び計画横断形に係る川幅に関する事項
主要な地点における計画高水位と計画横断形に係る概ねの川幅は、以下のとおりとする。
河川名 | 地点名 | 河口からの距離(km) | 計画高水位(T.P.m) | 川幅(m) |
東沢川 | 地頭方 | 0.2 | 4.05 | 7.0 |
河口 | 0.0 | 9.60※1 | - |
T.P.:東京湾中等潮位
※1:計画津波水位
4.主要な地点における流水の正常な機能を維持するため必要な流量に関する事項
流水の正常な機能を維持するため必要な流量に関しては、今後さらに、河川の流況等の把握に努め、流水の占用、動植物の生息地または生育地の状況、流水の清潔の保持、景観等の観点からの調査検討を踏まえて設定するものとする。
(出典:東沢川水系河川整備基本方針)