中西川水系

中西川

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河川環境

中西川の水質については、環境基準の類型指定はされていないが、御前崎市環境基本計画ではB類型を環境目標としている。御前崎市の測定によると、下流部の中西橋地点のBOD値は、5年前までは環境基準のB類型相当である3mg/lを頻繁に上回っていたが、平成20年以降、BOD値は0.5〜3.9mg/lで推移しており、改善傾向にある。中西川流域は、御前崎市の公共下水道や農業集落排水事業の対象区域外であり、合併浄化槽等により排水対策が行われているが、平成24年度時点の汚水処理区域内人口に対する合併浄化槽の接続率は26%と低く、その他は、単独浄化槽や汲み取りの方式が用いられている。
河川周辺に生息する動植物については、上流から河口にかけてそれぞれの生息環境に適した多様な生物が確認されており、瀬を主な生息環境とするオイカワや緩流の植物帯に生息するモツゴ、回遊性の絶滅危惧種であるニホンウナギやアユカケ(カマキリ)などの魚類が確認されている。
中西川水系の河川を軸とした現状の河川環境が多様な生物の生息環境となっている。しかし、中西川水系の河川に設置されている落差工には魚道がないなど、河川における上下流の連続性の障害となるものもあり、改善が必要である。
水際や河原の植生として重要種であるカワヂシャが確認されているが、ツルヨシやミゾソバ、外来種のオオカナダモやオオカワヂシャなども確認されている。中西川流域における在来の生態系が悪影響を受ける恐れがあり、河川環境の整備と保全を図る上での課題のひとつとなっている。