歴史
菊川水系、流域の史跡など
流域には、天然の要害として名高い高天神城跡(国史跡)や、武田信玄が遠州攻略の起点として永禄12年(1569年)に砦を築き、子勝頼が再築した諏訪原城跡など、戦国時代の勢力争いを伝える史跡が数多く存在します。
特に高天神城は、「高天神をとるものは遠州を制す」といわれ、武田と徳川の両雄が、度々合戦を繰り広げた場所です。
また、黒田家代官屋敷は、江戸時代末に建てられた壮大な規模の住宅で、濠(ほり)をめぐらせた中世城館の遺構として貴重です。
一方、菊川市加茂の井成神社や井之宮神社は、加茂用水や嶺田用水を開いた先人を称え建立されたものであり、かつて水資源の確保に苦労した流域の状況をしのぶことができます。
高天神城跡にある高天神社では、東峰の社に神様が里帰りされる行事を模した「高天神社例大祭」や、小笠神社の秋季大祭である「矢矧祭(やはぎさい)」、虚空蔵山福蔵院で催されている「節分祭」など歴史を感ずる伝統的な祭りが執り行われています。