菊川水系

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地形・地質

地形

流域の地形は、北部を粟ヶ岳、東部を牧ノ原台地、西部を小笠山丘陵、南部を海岸砂丘に囲まれ、中央部に低平地が広がっています。
牧ノ原台地は、古大井川の扇状地が隆起して形成された地形です。
台地から平地へ移行する部分は、長者原段丘地など古菊川の浸食作用による段丘が見られます。
また、浸食により形成された周縁部の谷地形には、切り立った河岸をなした地形が多く見られます。
小笠山丘陵も牧ノ原台地と同じく、古大井川の扇状地が隆起して形成された地形ですが、硬軟両岩の互層からなるため、軟岩が浸食されて、高天神城跡などにみられる丘地形が形成されています。
河口部周辺に広がる海岸砂丘は、天竜川から供給される土砂が沿岸流により移動して形成された地形です。
この砂丘の発達により、四方を囲まれた中央部は、低平地で水が集まりやすく、洪水や内水による被害が起きやすい地形特性となりました。

切り立った川岸の状況の写真切り立った川岸の状況

地質

流域の地質は、四万十帯瀬戸川層群を基盤としており、粟ヶ岳など最上流部にこの地層が見られます。
流域北縁の低山地の地質は、主に大井川層群や三笠・相良層群、掛川層群の礫岩や泥岩などとなっています。
流域の東に位置する牧ノ原台地や西に位置する小笠山の地表部は、古大井川の扇状地で堆積した砂礫からなる浸透性が高い小笠山礫層・牧ノ原礫層からなっています。
外縁部ではその浸透水に起因する地すべり地が見られる一方、谷地形を利用して造られた「ため池」が数多く点在しています。
海岸砂丘は、天竜川に由来する砂礫で構成され、昭和19年12月7日に発生した東南海地震では、軟弱な厚い泥層で構成された中央部の低平地とともに、被害が集中した地域でした。