奥野ダムについて
奥野ダムは、伊東市の山間部に建設されたダムです。河口から約6km上流にあり、計画基準点(岡橋)の基本高水量550立方メートル/秒を270立方メートル/秒に調節する「洪水調節」機能を持っています。
また、伊豆半島の代表的温泉観光都市である伊東市の水源としての役割があり、1日に最大35,000立方メートルの水を供給できるよう1,100,000立方メートルの水を蓄えています。
さらに自然豊かな川を保つため、川の水が涸れないように、ダム地点で0.117立方メートル/秒、大川浄水場地点で0.251立方メートル/秒を常に流しています。
奥野ダムの目的
伊東大川では昭和33年の狩野川台風による異常な出水があり、流域に破壊的な損害を受けました。このときの人的被害は790名(死者42名)、被害総額は27億円に達しました。このため、抜本的な河川改修が必要となりましたが、河口部の約2km区間は伊東の市街地であることから、用地の取得、建物の移転等に制約があり、河道拡幅による改修は困難でした。このような流域の状況から、ダムによる洪水の防除が必要であると判断されました。