大賀茂川水系

大賀茂川

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河川環境

水質については、大賀茂川は、類型指定は行われていないが、宮の後橋、朝日橋、ハマボウブリッジの3地点にて、下田市により河川水質検査(年4回)が行われており、至近10年間(平成15年~平成24年)の水質調査結果(BOD75%水質値の平均値)から判断するとB類型程度であり、概ね良好である。しかし、近隣の河川に比べて数値は高い。
生活排水対策として下田市が合併処理浄化槽の設置に取り組んでおり合併処理浄化槽設置替整備率は10.5%(平成21年現在)となっている。
河道の状況は、上流部では、河幅が狭く瀬淵が連続し、概ね寄洲があり植生帯が見られる。また、小規模な堰が数か所設置されているが、魚道は設置されていない。下流部は堆積土砂が多く、特に河口部は土砂堆積が課題である。
魚類については、大賀茂川上流ではアブラハヤ、ドジョウ等の生息が確認されている。下流部の感潮区間では、「まもりたい静岡県の野生生物」に位置付けられているメダカ南日本集団を始め、スミウキゴリ、マハゼ等の海水魚が多く確認されている。また、河川を縦断的に移動する回遊魚等として、シロウオ、アユカケ(カマキリ)、モクズガニが確認されている。
植生については、下流部の河口部から浜条橋にハマボウ群落が生育しており、市指定天然記念物に指定されている。上流部では、河道内にヨシ類群落が繁茂し、サクラガンピの生育が確認されている。特定外来生物であるナガエツルノゲイトウの侵入が指摘されている。
大賀茂川の河口から浜条橋付近までの地域が「富士箱根伊豆国立公園」の「第2種特別地域」に指定されている。