河川環境
流況については、現在、水系内において継続的な流量観測が行われていないため不明であるが、これまでに大きな渇水被害が発生した記録は確認されていない。
水質については、環境基準の類型指定がなく、定期的な水質観測は実施されていない。なお、戸田地区における下水道普及率(漁業集落排水人口を含む)は約70.0%と全国平均(平成26 年度末:77.6%)に比べて低いが、井田大川流域の下流部には漁業集落排水処理施設が整備されている。
生息する魚類については、過去には、下流部でアユやユゴイ、ウキゴリが確認され、中流部では、ルリヨシノボリが確認されたという記録がある。
井田大川の過去の災害に対する整備において、下流部はコンクリート三面張りの河道が整備され、中流部から上流部にかけて落差工も整備されている。これらの施設周辺は深掘れによる淵等の形成がみられるなど生物にとって貴重な生息環境となっている。また、中流部では河川水が伏流し瀬切れを起こしていたりする区間もある。そのため、河川の連続性が失われ、魚類をはじめとする水生生物の自由な移動が阻害されている。