五十鈴川水系

五十鈴川

TOP川の紹介 > 基本情報

基本情報

水系名

五十鈴川水系(いすずがわすいけい)

河川ごとの紹介

五十鈴川(いすずがわ)
[延長]585m
[起点]静岡県賀茂郡南伊豆町子浦字浜田103番の1地先の土山橋
[終点]海に至る

五十鈴川水系の概要

五十鈴川は、静岡県南伊豆町の西岸にある妻良漁港の北端にある東子浦地区に位置し、その源を隣接する青野川上流域との分水嶺(標高242m)に発して山間部を西流し、途中、普通河川高尾川と合流後、流れを南に変えて東子浦地区を貫流して妻良漁港に注ぐ、流域面積2.77平方キロメートル、幹川流路延長0.585kmの二級河川です。
流域は、その一部が富士箱根伊豆国立公園内に位置し、下流部は名勝伊豆西南海岸区域にも指定されています。また流域の約98%を山林が占め、流域の西側半分は小起伏山地、東側は中起伏山地の急斜面を構成しています。 河口部周辺にわずかに谷底平野の平地がみられ、そこに集落が形成されています。

五十鈴川の現況の画像
五十鈴川の現況

五十鈴川上流部の写真上流部(落差工)

五十鈴川中流部の写真中流部

五十鈴川下流部の写真下流部(土砂堆積箇所)

河川及び流域の概要

五十鈴川は、静岡県南伊豆町の西海岸にある妻良漁港の北端に位置し、その源を隣接する青野川上流域との分水嶺(標高242m)に発して山間部を西流し、途中で普通河川高尾川と合流後、流れを南に変えて東子浦地区を貫流して妻良漁港に注ぐ、流域面積2.77km2、幹川流路延長0.585km の二級河川である。
流域は、その一部が富士箱根伊豆国立公園内に位置し、下流部は名勝伊豆西南海岸区域にも指定されている。また、流域の約98%を山林が占め、流域の西側半分は小起伏山地、東側は中起伏山地の急斜面を構成している。河口部周辺にわずかに谷底平野の平地がみられ、そこに集落が形成されている。地質的には白浜層群(南伊豆層)に属している。
気候は、伊豆半島の西南に位置するため太平洋の黒潮の影響を受け、夏と冬の平均温度較差が小さく年平均気温が16.6℃(石廊崎測候所1971-2013 年平均)と県下で最も温暖な気候に恵まれている。また、年間の平均降水量は約1,800mm(石廊崎測候所 1971-2013 年平均)となっている。
五十鈴川の上流部は、沿川まで山が迫っており、平地は少なく荒地となっている。河道は、落差工の連続する階段状の流路工が整備されているが、最上流部付近は、天然河岸でミズガヤツリ等の植生が見られる。また、下田と松崎を結ぶ幹線道路である国道136 号が流域内を走っている。
中流部は、河川沿いや山裾に畑や家屋が点在している。河道は、両岸コンクリートブロック護岸で整備され、河道内の土砂堆積箇所にクサヨシ、フキ等が群生している。河道の瀬や渕にはヨシノボリ、ヌマチチブ、アユ等の生息が確認されている。
下流部は集落が形成され、河川沿いに旅館・民宿が立ち並んでいる。感潮区域である河口部には、ボラ、ハゼ類等が生息している。
五十鈴川が位置する五十鈴川の東子浦地区の人口は約140 人(H18 年)であるが、夏季には観光客が訪れ、人口が一時的に増加する特性がある。人口の経年推移で見ると人口は減少傾向にあるものの、世帯数は近年横這い状況にある。また、高齢化率は37%と高く、災害時要援護者の比率も高い状況である。
東子浦地区の主な産業は漁業、農業が中心であるが、近隣に海水浴場や各集落で営んでいる民宿があることから観光も産業の一つとなっている。歴史的には、東西を結ぶ海上交通路の要所に位置していたことから、妻良漁港は古くから風待港として栄え、東西の文化を取り入れた独自の文化や伝統芸能が継承されており、河口部の五十鈴川神社で行われる人形三番叟は県の無形文化財に指定されている。

河川の整備の基本となるべき事項

1.基本高水並びにその河道への配分に関する事項

基本高水のピーク流量は、既往の洪水や河川の規模、流域内の資産・人口等を踏まえ、県内の他河川とのバランスを考慮し、概ね30 年に1 回発生すると想定される降雨による洪水を対象として、基準地点 五十鈴橋(0k100)において60m3/sとし、これを河道へ配分する。

基本高水のピーク流量等一覧表
河川名 基準地点 基本高水のピーク流量(m3/s) 河道への配分流量(m3/s)
五十鈴川 五十鈴橋 60 60

2.主要な地点における計画高水流量に関する事項

計画高水流量は、基準地点 五十鈴橋(0k100)において、基本高水のピーク流量と同じ60m3/sとする。

 計画高水流量配分図

計画高水流量配分図(出典:五十鈴川水系河川整備基本方針)

3.主要な地点における計画高水位及び計画横断形に係る川幅に関する事項

主要な地点における計画高水位と計画横断形に係る概ねの川幅は以下のとおりとする。

主要な地点における計画高水位、川幅一覧表
河川名 地点名 河口からの距離(km) 計画高水位T.P.(m) 川幅(m)
五十鈴川 河口 0.04 +5.8※1 17.5
五十鈴橋 0.10 +2.49 10.0

T.P.:東京湾中等潮位
※1:計画津波水位

4.主要な地点における流水の正常な機能を維持するため必要な流量に関する事項

流水の正常な機能を維持するために必要な流量に関しては、今後、流況等の河川の状況把握を行い、動植物の生息地又は生育地の状況、流水の清潔な保持等の観点からの調査検討を踏まえて設定する。

 流域図
(出典:五十鈴川水系河川整備基本方針)

河津川水系流域図.pdf/246KB/