安倍川水系

安倍川,丸子川,藁科川,久住谷川,飯間谷川,新間谷川,小瀬戸谷川,板谷島沢川,水見色川,保ヶ沢川,荒沢川,黒俣川,氷川,坂本川,杉尾川,諸子沢川,内牧川,足久保川,八十岡川,相沢川,油山川,浅間沢川,安倍大沢川,安倍中河内川,仙俣川,西河内川,玉川大沢川,八重沢川,聖沢川,関の沢川,三郷川,コンヤ川,安倍大谷川,秋山川

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河川整備の現状と課題

洪水に対する安全性の確保

安倍川では度重なる洪水被害を踏まえ、昭和7年から直轄河川改修事業に着手し、堤防整備や洪水流から堤防を防護するための高水敷整備及び低水護岸整備を進めるともに、市街化の進展に伴い、本川左岸側の霞堤の締め切りを行ってきました。
現状における堤防が整備済みの区間は堤防が必要な延長に対して約60%であり、堤防が整備されていない区間や堤防の高さや幅が不足している区間が約40%残されています。河道内の改善が必要な構造物として橋梁があり、高さが不足しているもの(桁下高不足)、橋脚の間隔が狭いもの(径間長不足)が8橋存在します。その橋梁については各管理者の架け替え時期に合わせ改善が必要です。安倍川は土砂流出が膨大で、かつ日本屈指の急流河川であることから、澪筋が洪水毎に移動するため全川にわたって水衝部となる可能性を有しており、いたるところで河岸侵食や深掘れ等が頻発しています。
また、海岸への供給土砂量が減少して三保の松原の存続が社会問題化したこと等を受け、昭和42年に安倍川の砂利採取が規制されて以降、安倍川下流部の河床が上昇傾向に転じ、洪水流が高水敷に冠水しやすくなり、河岸侵食が顕在化し堤防の安全性が懸念されたことから、人口、資産及び中枢機能等が集中する静岡市街地の堤防を強化することを目的として、安倍川左岸3.25km~8.50km区間を緊急対策特定区間として平成15年度より堤防強化等の質的整備に着手しています。しかし水衝部が洪水毎に移動する安倍川においては、当該区間のみならず、ほぼ全川にわたり、侵食及び浸透対策として堤防強化が必要な状況にあります。
単断面河道である藁科川においては、洪水時の堤防侵食が頻発したため、水衝部を中心に水制による堤防防護対策を実施してきましたが、安倍川と同様、水衝部が洪水毎に移動するという特性が有るため、引き続き堤防防護対策を実施していく必要があります。