水害の歴史
既往洪水の概要
安倍川における過去の洪水は台風に起因するものが多く、浸水被害等により家屋や農作物等に多大な被害をもたらしてきました。
特に大正3年8月の台風による洪水では、安倍川右岸の大河内わらび野(24km付近)の山腹が崩壊し河道閉塞、ダムのように溜まった水が閉塞した土砂を突破し、下流の至る所で水があふれ、堤防が決壊して濁流が市街地に流れ込み、死者行方不明者4人、負傷者78人、家屋の全半壊375戸、浸水家屋8,263戸という大きな被害をもたらしました。
また、昭和41年9月の台風26号では上流域で土石流が発生し、梅ヶ島温泉街で死者26名、家屋の全半壊11戸という土砂災害となりました。昭和49年7月洪水(台風8号:七夕豪雨)では記録的な豪雨となり、斜面の崩壊と土石流、ならびに中小河川の堤防の決壊、内水氾濫等により、静岡市全体で死者23名、負傷者28名、家屋の全半壊186戸、浸水家屋22,769戸という甚大な被害を受けました。
近年でも、昭和57年8月洪水、平成3年9月洪水において堤防の一部崩壊が生じましたが、水防活動により堤防の決壊を免れています。また、昭和54年10月の洪水、平成3年の洪水においては、中小河川において浸水被害が発生しています。