小坂川水系

小坂川

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地形・地質

地形

上流域は「山地斜面等、土石流堆積地」、中流域は「谷底低地、湿地」となっています。下流域は、平坦地が広がっており「氾濫原低地、三角州・海岸低地、砂州・砂堆(礫州・礫堆)」に分類されます。

かつて、安倍川の河口は、現在の小坂川中流部付近に位置しており、現在のような小坂川は存在していませんでした。その後、安倍川の流れが移動するのに伴って、丸子川や小坂川が安倍川の支川という形で成立したと推測されています。
最後に、近年の流路では丸子川と小坂川が完全に分離してしまい、小坂川河口部には用宗漁港が建設されました。用宗漁港の掘削の際に発生した土砂は、昭和36年頃から低湿地の埋め立てに利用され、現在は中下流部に盛土地が分布しています。
変遷推測図からわかるように、安倍川は度々流路を変更し周辺地域の地形の形成に大きな影響を及ぼしました。小坂川流域の成り立ちとしては、まず安倍川の土砂運搬によって小坂川流域の平坦地も形成され、臨海部は砂州・砂堆(礫州・礫堆)、その後背地は湿地となっています。その後、小坂川、丸子川によって徐々に湿地が浚渫・埋立され、微地形を形成しながら陸地化したと推測されます。

 

地質

上流域は「火山岩類」、中流域は「泥砂礫質地盤、砂泥質地盤、泥質地盤」、下流域は「礫~砂礫質地盤、砂質地盤」よって成り立っています。
なお、泥砂礫質地盤は上流~下流にかけて広く分布しています。
上流域の火山岩類は、大井川層群の堆積した中新世の初期に、海底で火山が噴出し生成された「粗面玄武岩」であると言われています。