安倍川水系

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水系と流域の概要

安倍川水系流域の概要

安倍川水系の概要図の画像 安倍川は、静岡県静岡市と山梨県南巨摩郡早川町の県境に位置する大谷嶺(標高2,000m)から源を発し、山間部を流れて中河内川、足久保川等の支川を合わせながら南流し、静岡平野を形成する扇状地に出てから藁科川を合わせて静岡市街地を貫流します。さらに河口付近で丸子川を合わせて駿河湾に注ぐ、幹川流路延長51㎞、流域面積567平方キロメートルの一級河川です。
安倍川は急流河川であるとともに、大谷崩れを始めとする流域内の崩壊地より多量の土砂供給がある急流土砂河川です。また、その土砂は安倍川河口付近より三保半島にいたる海岸の砂浜を形成しています。
安倍川の扇状地は豊富な地下水があり、河川水とあわせて登呂遺跡に代表される弥生時代より現在に至るまで、地域の生活や社会を支えてきました。現在でも良好な水質を保っている清流です。
流域は静岡県中部に位置し、県庁所在地である静岡市1市に含まれており、流域の土地利用は、山地等が約93%、水田や茶畑等の農地が約3%、宅地等市街地が約4%となっています。下流には静岡市街地があり、我が国の根幹をなす国道1号、JR東海道新幹線などの交通網や政治、経済、教育、文化、情報など中枢管理機能が河川に隣接して集積しています。これらのことから静岡市を中心とする静清庵地域における社会・経済・文化の基盤をなしています。
流域の産業は、みかん、茶、いちご、わさび等の農作物の生産や、駿河漆器に代表される漆器、鏡台や静岡家具等の工芸品の生産が活発で、ドレッサ-・和家具の生産は全国一を誇っています。
流域の上流部は奥大井県立自然公園に指定され、「しずおか水を育む森50選」に流域内の3地区が選定されるなど、豊かな自然環境を有しています。山間渓谷部を流れる上流部は、1,500m~2,000m級の山々が連なる山間地域で、スギ・ヒノキの植林が多くを占めており、その中に自然植生のブナ、ミズナラ、ツガの原生林や、代償植生のアカシデ・イヌシデ群落が分布しています。そのため山間に生息・生育する多様な生物が見られます。