文化財
史跡
三尺の石橋
江戸時代では河川に橋等の渡河施設を設けることは禁止されていましたが、川幅が三尺程度の小さな川には石橋が設けられました。当時、由比宿内には6基の石橋が設置されたましが、道路建設や宅地造成等で撤去され、現在ではほとんどが姿を消してしまいました。
入上地蔵(いりあげじぞう)
昔の由比川は、大雨が降ると暴れ川と変貌したため水害により多くの人が亡くなりました。入上地蔵はこの水難者を祀った川守地蔵で、お堂の中には四体の地蔵尊が祀られており、例年、旧暦7月23日(新暦の8月中旬から9月中旬頃)に行われる祭典には、子供相撲が奉納されます。
かつては、地蔵尊の首を持っていれば由比川に棲む河童にさらわれないという迷信があり、子供たちは地蔵尊の首を拝借して由比川で泳いだといわれています。現在では、四体の地蔵尊の首はセメントで補修されており、首は持ち出せなくなっています。
旧玉鉾橋(きゅうたまほこばし)
江戸時代では、河川に橋等の渡河施設を設けることは禁止されていましたが、明治時代を迎え、河川には次々と橋が架けられました。
明治8年(1874年)入山の望月幸平翁は、私財を投じて由比川に玉鉾橋を建設しました。当時、通行料金を支払って、橋を渡るのが通常でありましたが、幸平翁は無賃としたため、人々は橋を渡る時に入山方向に手を合わせ感謝したといわれています。その後、昭和8年(1933年)の道路改修により橋は取り壊されましたが、昭和24年(1949年)に新国道とともに設置された橋梁は、幸平翁の遺徳を偲び玉鉾橋と命名されました。
景勝地
銚子口の滝(ちょうしぐちのたき)
由比川合流点から桜の沢川沿いにある遊歩道を250mほど進むと、高さ約20m、2段階で流れ落ちる銚子口の滝があります。ダイナミックな威容であり、清水区由比が代表する自然環境の一つです。